犬のバベシア症は、早期発見と治療が命を守る鍵となる危険な感染症です。
症状が進行すると、命に関わることもあります。
治療には診察や血液検査、注射、お薬の処方、さらに場合によっては輸血も必要となり、その費用は最低でも60,000円ほどかかります。
本記事では、治療にかかる具体的な費用の内訳を詳しく解説するとともに、高額な治療費を少しでも軽減する方法についても紹介します。
いざというときの備えとして、ぜひ参考にしてみてください。
犬のバベシア症の治療方法と費用の目安
バベシア症を診断するには、まず血液検査を行います。
その結果をもとに、獣医師さんが感染の有無を判断し、必要に応じて治療薬を投与します。
ただし、治療にかかる費用は、使用するお薬や動物病院の料金設定によって異なります。
ここからは、犬のバベシア症の治療に必要な具体的な費用の目安を詳しく解説します。
血液検査の費用
犬のバベシア症を診断する際に行われる血液検査の費用は、診察料を含め 5,500~10,000円程度が一般的です。
検査費用の内訳
- 診察料:500~1,000円
- 血液検査:5,000~9,000円
場合によっては、超音波検査やレントゲン検査、点滴などの追加検査やお薬の処置が必要になることもあり、その分の費用も加算されます。
参考
岩手大学付属動物病院(外部リンク)
株式会社ケーナインラボ 検査センター(外部リンク)
投薬治療の費用
バベシア症の治療には、投薬が重要な役割を果たします。
治療薬の種類や費用は動物病院によって異なり、治療中は血液検査が繰り返し行われるため、それに伴う費用も発生します。
投薬治療の内訳
- 再診料:500~1,000円
- 完全血球計算(CBC):1,500~5,000円
- ジミナゼン(ガナゼック)注射:6,000~9,000円
( 1回3,000円前後、一般的に2~3回接種)
注射治療後は、飲み薬の治療に移行します。
以下は、飲み薬の処方にかかる費用の目安です。
内服薬の費用目安
- ダラシンカプセル:700円
- ビルデンタマイシン錠:140円
- アトバコン:17,100円
アトバコンは、血液検査で血小板の数値が安定するまで投与され、その後も抗生剤治療を約3ヶ月継続する場合があります。
また、通院が難しいときには入院が必要になることもあり、その場合は入院費が別途かかります。
生後1ヶ月でバベシア症と診断され、治療を受けたワンちゃんのケースをみると、55,865円の費用がかかっていました。
血液検査:8,900円
入院中の治療費:37,890円
再診と追加のお薬:9,075円引用元:バベシア治療中のとんすけくんhttps://ameblo.jp/dogribbon-kurashiki/entry-12695190352.html
この金額は途中経過であり、治療が進むにつれてさらに費用が加算される可能性があります。
参考
料金│くまの犬猫病院(外部リンク)
血球検査(CBC)価格改定のお知らせ | 東久留米 ハル犬猫病院(外部リンク)
輸血が必要な場合の費用
バベシア症は、原虫が赤血球を破壊することで貧血が引き起こされます。
重度の貧血の場合、体内で新しい赤血球を作るために輸血が必要になることもあります。
輸血費用の目安
- 1回:約10,000円
さらに、輸血に伴う入院費や追加検査費用が発生するため、合計で数万円がかかることが一般的です。
犬のバベシア症治療費を抑える方法
犬のバベシア症の治療費は、決して安価ではありません。
そのため、「治療費を払えるか不安…」という飼い主さんも少なくないでしょう。
そんな方に向けて、高額になりがちな治療費を抑える方法をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
ペット保険の活用
犬のバベシア症治療費は、ペット保険を活用することで抑えられます。
すでに保険に加入している場合は、治療費の一部が補償される可能性があるため、契約中の保険会社に手続きや申請を行いましょう。
ただし、保険会社によってはバベシア症と診断された後では新たに加入できないことがあります。
そのため、ペット保険の早めの加入が重要です。
早期発見と早期治療
バベシア症は、早期発見と早期治療によって費用を抑えることが可能です。
早い段階で感染に気づき、診断を受けて適切な治療を行うことによって、多くの犬は回復します。
しかし、治療が遅れると重度の貧血や腎機能障害、肝機能障害、さらには神経症状といった合併症が発生することもあります。
こうした場合には、バベシア症の治療に加え、合併症の治療費が必要になるため、費用がさらに高額になるでしょう。
バベシア症にかかった犬の寿命
バベシア症の治療には、現在のところ原虫を完全に排除する治療薬が存在しないため、完治は困難です。
治療によって回復したとしても体内に原虫が残るケースがほとんどで、再発リスクが伴います。
また、治療せずに放置したり、治療が遅れて症化したりした場合は、寿命に影響を及ぼす可能性も否定できません。
しかし、適切な治療を受けたうえで健康管理を徹底すれば、天寿を全うできる犬も多くいます。
たとえば、バベシア症治療後も16歳まで元気に過ごした中型犬の事例があります。
バベシア症の再発を防ぐには、犬がストレスを感じない環境を整えることや、病気の早期対応が重要です。
参考
Yahoo!JAPAN知恵袋(外部リンク)
まとめ
犬のバベシア症治療には、診察料や血液検査費用、薬代を合わせて 約60,000円 の費用が必要になる場合があります。
また、通院が難しい場合や重度の貧血症状がみられる場合には入院が必要となり、治療費がさらに高額になることもあります。
治療費の負担を軽減するためには、以下の方法が有効です。
・ペット保険を活用する
・早期発見、早期治療を心がける
治療後も犬の体内に原虫が残ることが多く、ストレスや病気の影響を受けないよう、健康維持を心がけることが大切です。
適切な予防や健康管理を行い、大切な愛犬の健康を守りましょう。
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