2匹目を迎えたら、後住犬が先住犬を噛む、吠える、飛びかかる…。「先住犬がかわいそう」「このままで大丈夫?」と心配になりますよね。
後住犬が子犬や若い犬なら、こうした行動の多くは「遊びたい」気持ちの行き過ぎです。
ただ、放っておいていいケースと、止めたほうがいいケースがあります。
- 後住犬が先住犬を噛む・飛びかかる・追いかけるのは、多くが遊びへのお誘い。後住犬が子犬なら、まだ加減を知りません
- 先住犬が唸って注意するのは、犬どうしの普通のやりとり。叱らずに見守りましょう
- 止めたいのは、先住犬が嫌がっているのに後住犬がやめないとき。後住犬を離して、別の遊びに切り替えます
- 後住犬の遊びたい気持ちは別の形で満たし、先住犬には後住犬から離れて休める時間をつくりましょう
- 先住犬が逃げても追い続ける、噛まれたあとに痛がるなどのときは、すぐ引き離して専門家や動物病院に相談を

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後住犬が先住犬を噛む・吠える理由
後住犬が先住犬にちょっかいを出す理由は、大きく4つ考えられます。1つだけでなく、いくつかが重なっていることもあります。
飛びかかる・追いかけるのは遊びのお誘い
後住犬、とくに子犬は元気いっぱいで、家に来るとすぐに遊び相手を探します。いちばん身近な相手は、たいてい先住犬です。
パデュー大学の犬福祉センターは、子犬はまっすぐ家にいる大人の犬のところへ行くことが多く、それを受け入れるかどうかは犬によって違うとしています。
噛む、吠える、飛びかかる、追いかける。どれも後住犬にとっては「遊ぼうよ」の誘い方です。
出典:パデュー大学 犬福祉センター「犬をほかの犬に会わせる方法」
後住犬が子犬で、噛む加減をまだ知らない
オハイオ州立大学獣医学部によると、子犬が口を使うのは自然な行動です。口のまわりの感覚が早くから発達し、口で周りのことを確かめるためです。
本来は、母犬が「どこまで噛むと強すぎるか」を教えます。でも母犬に教わる前に迎えられた子犬は、加減を知らないままのことがあります。
子犬の後住犬が先住犬の耳や足、しっぽをしつこく噛むのは、この「加減の練習不足」が理由のひとつです。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「子犬の口を使う行動への向き合い方」
エネルギーが余っている
後住犬が若いほど、体力と遊びたい気持ちは先住犬を上回りがちです。発散しきれないと、そのぶんが先住犬に向かいます。
パデュー大学の犬福祉センターも、後住犬が子犬の場合は頭と体を十分に使えているかを確認するようすすめています。
有り余る元気を、先住犬にぶつけないようにするためです。
出典:パデュー大学 犬福祉センター「犬をほかの犬に会わせる方法」
不安やこわさを感じている
後住犬の噛む行動が、遊びではなく不安やこわさから出ていることもあります。
オハイオ州立大学獣医学部は、子犬が口を使う行動が多すぎる場合、恐怖やストレスのサインのことがあるとしています。
体がこわばる、身をすくめる、唸る、震えるといった様子が一緒に見られるときです。
このときは遊びとは別の問題です。かかりつけの動物病院に相談し、行動の専門家につないでもらうことを検討してください。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「子犬の口を使う行動への向き合い方」
遊びかいじめかの見分け方
噛む・飛びかかる・追いかけるといった行動そのものは、遊びでも見られます。見るべきなのは、行動の種類より「先住犬がどう反応しているか」です。
| 後住犬の行動 | 遊びの範囲 | 止めたいサイン |
|---|---|---|
| 噛む | 先住犬も噛み返したり、じゃれ返したりしている | 先住犬が唸っても、噛むのをやめない |
| 吠える | 吠えたあと、2匹で遊びはじめる | 先住犬が相手にしないのに、吠え続ける |
| 飛びかかる | 上になったり下になったり、交代している | 先住犬が寝ている、休んでいるところに飛びかかる |
| 追いかける | 追う側と追われる側が入れかわる | 先住犬が逃げる、隠れるのに追い続ける |
パデュー大学の犬福祉センターは、2匹の遊びでは、お互いにやりとりがあり、相手を尊重しているかを見るようすすめています。
どちらか一方だけが攻め続けている、もう一方が逃げてばかりいる。そんなときは、遊びがいきすぎているサインです。
出典:パデュー大学 犬福祉センター「犬をほかの犬に会わせる方法」
後住犬が先住犬をいじめているサイン
オハイオ州立大学獣医学部は、一方の犬がもう一方を「いじめる」ような行動にも注意するよう呼びかけています。
次のような様子が先住犬にくり返し見られたら、先住犬は怖がっていて、後住犬がその合図に気づけていない可能性があります。
- 後住犬と目を合わせようとしない、関わりを避ける
- 後住犬の前で、あお向けになってお腹を見せる
- 後住犬から逃げようとする
出典:オハイオ州立大学獣医学部「新しい犬を今いる犬に会わせる方法」
唸るのは普通
先住犬が後住犬に唸る、軽く歯を見せるのは、「ちょっと下がって」という大人の犬からの注意です。
パデュー大学の犬福祉センターは、大人の犬が子犬にけがをさせない範囲なら、こうした注意は問題なく、子犬にとってよい学びになるとしています。
後住犬が子犬のときは、とくに大切なやりとりです。
後住犬が先住犬を噛むときの対処法
対処の基本は、先住犬を守りながら、後住犬の遊びたい気持ちを別の形で満たしてあげることです。
先住犬の「やめて」を叱らない
先住犬が後住犬に唸ると、つい「怒らないの!」と叱りたくなります。でもこれは逆効果になりかねません。
オハイオ州立大学獣医学部は、唸る、唇を持ち上げるといった合図を罰すると、戸惑いが恐怖や嫌悪に変わりかねないとしています。
叱ることが、2匹の対立が長く続く原因になることもあるそうです。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「新しい犬を今いる犬に会わせる方法」
しつこいときは後住犬を離して切りかえる
先住犬が嫌がっているのに後住犬がやめないときは、飼い主さんが間に入ります。
オハイオ州立大学獣医学部は、後住犬が子犬や若い犬なら、先住犬を後住犬から「守る」心構えが必要だとしています。
後住犬の気をそらして、先住犬にしつこくしないようにするためです。
パデュー大学の犬福祉センターも、先住犬がいらだってきたら2匹を離し、後住犬(子犬)を別のことに向けるようすすめています。
たとえば、後住犬を呼んでおもちゃを渡す、ひと声かけて別の部屋で遊ぶ、といった切りかえ方です。後住犬を叱る必要はありません。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「新しい犬を今いる犬に会わせる方法」/パデュー大学 犬福祉センター「犬をほかの犬に会わせる方法」
後住犬の遊びたい気持ちを別で満たす
後住犬が先住犬に向かうのは、遊び足りないからということがよくあります。飼い主さんが遊び相手になる時間をつくりましょう。
噛みたい気持ちには、噛んでいいおもちゃを用意します。
オハイオ州立大学獣医学部も、子犬の「噛みたい」を、噛むおもちゃで別のものへ向けるようすすめています。
先住犬の耳やしっぽを噛みはじめたら、そのおもちゃに切りかえてあげるのも一つの方法です。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「子犬の口を使う行動への向き合い方」
後住犬が子犬で、人の手や足も噛む場合は、噛み癖のしつけをこちらの記事でくわしく紹介しています。
先住犬が休める時間と場所をつくる
パデュー大学の犬福祉センターは、ずっと子犬と一緒にいるのは大人の犬にとって疲れることだとしています。
そのため、1日のなかで先住犬が後住犬から離れる時間をつくるようすすめています。
見ていられないときは、後住犬をサークルやゲートの中に入れておきます。先住犬には、後住犬が届かない場所でゆっくり眠れるようにしてあげましょう。
出典:パデュー大学 犬福祉センター「犬をほかの犬に会わせる方法」
シニアの先住犬は特に守ってあげる
先住犬がシニアだったり、関節に持病があったりすると、後住犬の飛びかかりや追いかけっこは体の負担になります。
オハイオ州立大学獣医学部も、関節炎などの持病がある年をとった犬の家に、とても活発な若い犬を迎えるのは避けたほうがいいとしています。
すでに一緒に暮らしているなら、2匹が自由に遊ぶ時間は短めにして、先住犬が休める場所を必ず用意しましょう。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「新しい犬を今いる犬に会わせる方法」
すぐに引き離したいとき
次のような様子が見られたら、遊びの範囲を超えています。2匹をすぐに離し、落ち着くまで別々に過ごさせましょう。
- 先住犬が逃げる、隠れるのに、後住犬が追い続ける
- 先住犬が唸る、歯を見せても、後住犬が止まらない
- にらみ合いを止められない、体をこわばらせたにらみ合いが数秒以上続く
- どちらかが本気で噛みつく、取っ組み合いのケンカになる
オハイオ州立大学獣医学部は、止められないにらみ合いや、数秒以上続くこわばった姿勢、本格的なケンカを「深刻な対立」の例としてあげています。
2匹が慣れるまでは、留守番のときに一緒にしておかないことも大切です。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「新しい犬を今いる犬に会わせる方法」
噛まれたあとは体をよく見る
後住犬に噛まれたあとは、先住犬の体をよく確かめてください。犬の噛み傷は、見た目より深いことがあります。
メルク獣医マニュアルによると、犬の噛み傷は表面に小さな穴やあざしか見えなくても、皮膚の下で大きく傷ついていることがあります。
出典:メルク獣医マニュアル「小動物のけがの種類別の処置」(獣医師向け)

- 噛まれたところから血が出ている、腫れている
- 噛まれた場所を触られるのを嫌がる、足をかばって歩く
- 噛まれたあと、元気や食欲がない
- 後住犬の噛む行動に、震える・身をすくめるなどこわがるサインがともなう
傷が小さく見えても、念のため動物病院への相談を検討してください。
よくある質問
後住犬が先住犬を噛むのはいつまで続く?
何か月で落ち着く、という決まった目安はありません。犬の性格や、2匹の年齢差によっても変わります。
オハイオ州立大学獣医学部は、2匹がお互いに慣れてくると、たいてい遊びの加減を覚えていくとしています。
飼い主さんが見守りながら、しつこいときに切りかえることをくり返していきましょう。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「新しい犬を今いる犬に会わせる方法」
後住犬が先住犬より強くなっても大丈夫?
体が大きくなったり、体力で上回ったりして、後住犬のほうが強く見えることはあります。
大切なのは勝ち負けより、先住犬が「やめて」と伝えたときに後住犬がやめられるかどうかです。
先住犬が逃げてばかりいる、休めていないなら、ここまでの対処を見直してみてください。
先住犬が後住犬を噛む場合は?
先住犬が唸ったり軽く噛んだりして後住犬に注意するのは、けがをさせない範囲なら普通のことです。
先住犬が後住犬を嫌がる理由や対処法は、別の記事でくわしく紹介しています。
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多頭飼いのはじめに起きやすい悩みは、こちらの記事でも紹介しています。
まとめ
- 後住犬が先住犬を噛む・吠える・飛びかかる・追いかけるのは、多くが遊びへのお誘い
- 先住犬が唸って注意するのは普通のこと。叱らずに見守る
- 先住犬が嫌がっているのに続けるときは、後住犬を離して別の遊びに切りかえる
- 後住犬の遊びたい気持ちは飼い主さんとの遊びや噛むおもちゃで満たし、先住犬が休める時間と場所をつくる
- 先住犬が逃げても追い続ける、ケンカになる、噛まれて痛がるときは、すぐ離して専門家や動物病院に相談を
犬猫のお薬の個人輸入は「ぽちたま薬局」へ

幼少期にやんちゃなビーグル・うさぎ・ハムスターと過ごしました。現在は動物と暮らしてはいませんが、オウムと猫の動画を見て栄養補給を欠かしません。









