ロムスチン（ロモーザー）

ロムスチン40mg

ロムスチンは、有効成分にロムスチンを配合している抗がん剤です。
CCNUとも呼ばれるアルキル化剤の一種で、肥満細胞腫や神経腫瘍、リンパ腫、組織球性肉腫など、さまざまながんの化学療法に用いられます。

本来はヒト用のお薬ですが、犬や猫の治療にも使用できます。

ロムスチンの効果

ロムスチンは細胞のDNAに損傷を与え、がん細胞の分裂や増殖を抑える効果があります。
がんは細胞が急速に分裂することで成長し、さまざまな臓器に転移していく病気です。

ロムスチンは血流に入り込んでがん細胞まで到達すると、成長過程を阻害します。
そのため、がん細胞を死滅させたり、成長を大幅に遅らせたりする効果が期待できます。

また治療に用いられるがんの種類は、リンパ腫や肥満細胞腫、脳腫瘍、組織球性肉腫、皮膚型リンパ腫などです。

ロムスチンの適応症

ロムスチンによる治療の適応症は、以下の通りです。

・ リンパ腫
白血球のひとつである、リンパ球のがん。
リンパ腫はいくつか種類があり、犬に多いのは多中心型というタイプ。
腫瘍はあごや脇の下、内股、膝の裏などに発生することが多い。

・ 肥満細胞腫
免疫細胞の一種である肥満細胞のがん。
皮膚や皮下に多くみられる。

・ 脳腫瘍
頭蓋骨の内部に発生するがん。
腫瘍の大きさや発生場所は、さまざま。

・ 組織球性肉腫
組織球という、免疫に関わる細胞のがん。
急速に広がって転移することが多い。

・ 皮膚型リンパ腫
皮膚にできる、比較的珍しいタイプのリンパ腫。
腫瘍は単独の場合もあれば、全身に多発するケースもある。

ロムスチンを使用する際は、以下を参考にしてください。

■犬の場合
3～4週間ごとに経口投与。
小～中型犬（～15kg）：60～70 mg/㎡
中～大型犬（15～30 kg）：70～80 mg/㎡
大型犬（30 kg）：80 mg/㎡
超大型犬（40kg～）：80～90 mg/㎡

■猫の場合
4～6週間ごとに60mg/㎡を経口投与。

※必ず獣医師の指示に従って使用してください。

ロムスチンには、以下のような副作用が報告されています。

主な副作用
・食欲不振
・嘔吐
・下痢
・骨髄抑制
・肝臓毒性
・発熱
・嗜眠
・脱毛
・口内および歯茎のただれ
・充血
・目やに
・目の不快感

稀にみられる副作用
・腎機能低下
・呼吸困難
・咳

投与後に副作用が認められた場合は直ちに使用を中止して、速やかに獣医師による診断を受けてください。

ロムスチンは、以下の注意事項を確認したうえで使用してください。

・治療を開始する前に獣医師とよく話し合ったうえで使用してください。
・治療中は、血液検査や肝機能のモニタリングが推奨されています。
・妊娠中または授乳中の犬や猫は、使用しないでください。
・肝疾患や肝機能障害がある場合は、投与しないでください。
・腎臓病のある犬や猫には、使用しないでください。
・骨髄抑制または骨髄機能低下の病歴がある場合は、十分注意して使用を検討してください。
・感染症がある場合は、投与しないでください。
・重度の呼吸器疾患など、肺に異常がある場合は使用しないでください。
・ワクチン接種を受けたばかり、または予定している犬や猫には投与しないでください。
・ロムスチンまたはその成分に対して過敏症またはアレルギーがある場合は、投与しないでください。

また、以下のようなお薬を使用している場合、ロムスチンの投与には十分注意してください。

併用注意薬
・骨髄抑制薬
・生ウイルスワクチン
・コルチコステロイド (プレドニゾン)
・フェノバルビタール
・その他のお薬（服用しているすべてのお薬、サプリメント、ハーブ療法を含む）

TherDose Pharma Pvt Ltd

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