デジレル

トラゾドン塩酸塩50mg

デジレルは、有効成分トラゾドン塩酸塩を含む抗うつ薬です。

犬や猫の分離不安症や認知症などに用いられており、異常な頻度で体を舐める、飼い主さんを後追いする、夜鳴きなどの症状を改善します。

ヒト用のお薬ですが、犬や猫にも使用できます。

犬の分離不安症について

犬の分離不安症は、飼い主さんと離れることに不安を感じて、異常な行動を引き起こします。

分離不安症は飼い主さんの生活習慣の変化や留守番、トラウマなど、様々なストレスによって起こる可能性があります。

問題行動が見られるのは主に留守番でひとりになっている時間や、飼い主さんが出かける予感をした時などです。

犬の分離不安症の症状には、以下の行動が挙げられます。

・部屋の中が荒れていたり、物が壊されたりしている
・飼い主さんが家の中を移動すると後追いする
・ひとりのときに吠え続ける
・体を舐めたり噛んだりする
・トイレを失敗してしまう

犬の認知症について

犬の認知症は、老化や脳機能障害、栄養障害などで脳神経細胞や自律神経の働きが悪くなって起こります。

柴犬など日本特有の犬種が発症しやすいことから、遺伝が関係しているのではないかとも考えられています。

認知症の犬に見られる症状は、以下の通りです。

・周囲や自分がいる場所、空間などが把握できなくなる
・同じ場所をまわり続ける
・狭いところに潜り込んで出られなくなる
・出迎えなくなったり、撫でたり褒めたりしても反応しなくなる
・攻撃的になる
・昼夜逆転や夜鳴きが見られる
・トイレの場所や飼い主さんの指（コマンド）示がわからなくなる
・排泄を我慢できなくなる

デジレルの効果

デジレルは、以下の症状の治療に有効です。

・後追い
・体を舐め続ける
・吠え続ける
・破壊行動
・排泄問題
・夜鳴き
・攻撃行動

デジレルは分離不安症や認知症による後追いや夜鳴きなど、様々な問題行動の治療に効果的です。

デジレルには、脳内のセロトニンを増やすことで不安感を和らげる、心身を落ち着かせるなどの効果があります。

有効成分トラゾドン塩酸塩の作用

デジレルに含まれる有効成分トラゾドン塩酸塩は、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの再取り込みを防いで、濃度を高める作用があります。

セロトニンは喜びや快楽、恐怖や驚きなどの情報をコントロールしている神経伝達物質です。

分離不安症や認知症の犬にトラゾドン塩酸塩を投与すると、セロトニンの濃度が高まるので、感情のコントロールがうまくできるようになります。

その結果、精神が安定して不安やストレスが緩和されるので、問題行動も改善されます。

デジレルの投与方法は、以下を参考にしてください。

・犬に投与する場合
体重1kgあたり4mgの用量を基準として、12時間ごとに経口投与してください。
以降は獣医師の指示に従い、8～12時間ごとに体重1kgあたり4～10mgまで増量可能です。

・猫に投与する場合
1頭50mgを24時間ごとに、経口投与してください。

※上記の投与方法はあくまでも目安なので、使用する際は必ず獣医師の指導に従ってください。

デジレルの副作用には、以下のような症状が報告されています。

・嘔吐
・下痢
・大腸炎
・興奮
・鎮静
・食欲亢進
・頻脈
・攻撃性の亢進
・過敏性
・不安
・攻撃性

デジレルは、最も一般的な副作用として消化器症状が報告されています。
投与後に気になる症状がある場合は、すぐに使用を中止して獣医師による診察を受けてください。

デジレルは使用するにあたり、以下の注意事項を確認してご使用ください。

・獣医師の指導のもと用法用量を守って使用してください。
・直射日光、高温多湿を避けて、子どもの手が届かない場所に保管してください。
・期待されている効果を得られるまでに1ヶ月ほど必要な場合があります。
・長期使用後に休薬する際は、獣医師の指導を受けながら減量してください。
・子犬や子猫への安全性は認められていません。
・妊娠中や授乳中の女性は、デジレルに直接触れないよう注意してください。
・錠剤を分割した場合は、気密容器に保管して早めに使用しましょう。
・モノアミン酸化酵素阻害薬、トリプトファンとの併用や、最近までこれらのお薬を使用していた場合は、デジレルの使用を避けてください。
・三環系抗うつ薬や、選択的セロトニン再取り込み阻害薬とは併用できません。
・妊娠中または授乳中、トラゾドン塩酸塩に過敏症がある犬猫には使用できません。
・重度の心疾患・肝疾患・腎疾患、緑内障がある犬猫への投薬は、慎重に行ってください。

Santa Farma Ilac Sanyii A.S.

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