モモンガの歯は伸びる?フクロモモンガの歯周病のサインと予防を解説

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モモンガの歯は伸びる?フクロモモンガの歯周病のサインと予防を解説

モモンガの歯って、ハムスターみたいに伸び続けるの?

口の中が赤い気がする、ごはんの食べ方が変わった……。そんな不安を抱えて調べている方も多いのではないでしょうか。

この記事の結論
  • 「モモンガ」には有袋類のフクロモモンガと、げっ歯類のアメリカモモンガがいて、歯のつくりが違う
  • フクロモモンガの歯は伸び続けないため、歯を切る・削るケアは基本的に不要
  • フクロモモンガに多いのは、甘くやわらかい食事による歯石・歯周病
  • 食欲が落ちた、片目が飛び出して見えるなどの変化があれば、早めに動物病院への相談を検討

フクロモモンガとアメリカモモンガの歯の違いを比べた図。フクロモモンガは有袋類で歯は伸び続けず、注意したいのは歯周病。アメリカモモンガはげっ歯類で前歯が伸び続ける

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モモンガの歯のトラブルのサイン

フクロモモンガは、体調が悪くても「元気がない」「食欲が落ちた」「体重が減った」といった、はっきりしない形で表れることが多い動物です。

歯のトラブルも同じで、口の中だけでなく、顔まわりや食べ方の変化もあわせて見ておくと気づきやすくなります。

見る場所 気になる様子 考えられること
歯ぐき 赤い・腫れている(健康なら薄いピンク色) 歯肉炎・歯周病
歯の表面 茶色っぽい汚れがこびりついている 歯石
歯そのもの 欠けている・折れている 歯の破折。むし歯や歯の根の露出につながることも
あご・顔 腫れている 歯の根の膿瘍(うみがたまる状態)など
目 片目だけ飛び出して見える 歯の根の膿瘍が目の奥まで広がっている可能性
食事・体重 食べる量が減った・やせてきた 口の痛みなど、さまざまな不調のサイン

フクロモモンガの歯のトラブルに気づくチェックポイントのイラスト。歯ぐきの色、歯石、あごの腫れ、片目の飛び出し、食欲と体重の5か所

こんなときは早めに動物病院へ
  • 片目だけが飛び出して見える
  • あごや顔まわりが腫れている
  • ごはんをほとんど食べない、急にやせてきた
  • 歯が折れている・欠けているのに気づいた

フクロモモンガは体調が急に悪くなりやすいため、様子見を続けず、エキゾチックアニマルを診られる動物病院への相談を検討してください。

出典:MSD獣医マニュアル(獣医師向け)「フクロモモンガの病気と症候群」、MSD獣医マニュアル(飼い主向け)「フクロモモンガの日常の健康管理」

モモンガの歯は伸びる?2種類で違う

「モモンガの歯は伸びる?」という疑問の答えは、飼っているモモンガの種類によって変わります。

ペットとして身近なモモンガは、フクロモモンガとアメリカモモンガの2種類。見た目は似ていますが、実は近い仲間ではありません。

項目 フクロモモンガ アメリカモモンガ
分類 有袋類(カンガルーやコアラの仲間) げっ歯類(リスの仲間)
歯の伸び方 伸び続けない 前歯が一生伸び続ける
気をつけたいこと 歯石・歯周病 前歯の長さ・かみ合わせ

フクロモモンガの歯は伸び続けない

フクロモモンガの歯は、ハムスターなどのげっ歯類とは違い、伸び続けることはありません。

そのため、伸びた歯を切ったり削ったりするケアは基本的に必要ないとされています。

「かじり木で歯を削らせないと」と心配しすぎなくて大丈夫。気をつけたいのは、長さよりも歯の汚れのほうです。

アメリカモモンガはげっ歯類で前歯が伸び続ける

アメリカモモンガは、リスと同じげっ歯類です。げっ歯類の前歯は根のない「無根歯」というつくりで、一生伸び続けます。

上下の前歯をかみ合わせてかじることで少しずつすり減り、長さと鋭さが保たれる仕組みです。

前歯が長く見える、食べにくそうにしているといった様子があれば、動物病院への相談を検討してください。

ここに注意

ネットで見かける「モモンガの歯のケア」は、2種類の情報が混ざっていることがあります。

読む前に、どちらのモモンガの話かを確かめてみてください。

この記事では、ここから先はフクロモモンガを中心に解説します。

出典:MSD獣医マニュアル(飼い主向け)「フクロモモンガの特徴と体のつくり」、MSD獣医マニュアル(獣医師向け)「フクロモモンガの病気と症候群」、MSD獣医マニュアル(獣医師向け)「げっ歯類の概要」、米国魚類野生生物局「アメリカモモンガの分類」

フクロモモンガに多い歯周病とその原因

歯が伸びないフクロモモンガですが、歯のトラブルが少ないわけではありません。

獣医師向けの資料では、フクロモモンガは歯肉炎や歯の膿瘍がよく見られるため、予防として歯石の除去が勧められています。

原因は甘くてやわらかい食事

果物や甘いもの、やわらかい食べ物を多く食べているフクロモモンガは、歯石がたまりやすく、歯周病になりやすいとされています。

野生のフクロモモンガは、樹液や花の蜜に加えて昆虫も食べています。飼育下で甘くやわらかいものに偏ると、歯に汚れが残りやすくなると考えられます。

放っておくと目やあごにまで広がることも

歯周病が進んだり、歯が折れたりすると、次のようなトラブルにつながることがあります。

  • むし歯、歯の根がむき出しになる
  • 歯の根に膿がたまる(歯根膿瘍)
  • 上あご・下あごの骨の炎症
  • 膿が目の奥まで広がり、片目が飛び出して見える

小さな口の中のトラブルでも、重くなると顔や目にまで影響が出ることがあります。早めに気づいてあげることが大切です。

出典:MSD獣医マニュアル(獣医師向け)「フクロモモンガの病気と症候群」、MSD獣医マニュアル(飼い主向け)「フクロモモンガの特徴と体のつくり」

動物病院で行われる主な治療

治療の内容は、歯や歯ぐきの状態によって変わります。獣医学の資料では、主に次のような方法が紹介されています。

状態 主な治療
歯石がたまっている 麻酔をかけて歯石を取り除く
歯が折れている・むし歯 その歯を抜く
歯の根の膿瘍 膿のたまった部分をきれいにし、抗生物質や痛み止めで治療

体の小さなフクロモモンガでは、歯石取りにも麻酔が必要になるのが一般的です。

治療後は、やわらかく食べやすい食事に切り替えることがあります。

自分で食べられない場合は、シリンジ(針のない注射器)で食事を与えるケアが必要になることもあります。

治療方針や麻酔のリスクは、フクロモモンガの年齢や体調によって異なります。かかりつけの獣医師とよく相談してください。

出典:MSD獣医マニュアル(獣医師向け)「フクロモモンガの病気と症候群」、MSD獣医マニュアル(飼い主向け)「フクロモモンガの日常の健康管理」

モモンガの歯周病を防ぐ毎日のケア

フクロモモンガの歯を守るために、毎日の暮らしでできることは大きく3つです。

フクロモモンガの歯周病を防ぐ3つのポイントの図。甘くやわらかい食事に偏らない、硬い昆虫を取り入れる、年1回の健康診断

①甘くやわらかい食事に偏らない

果物や甘いおやつばかりにならないよう、食事のバランスを見直しましょう。

フクロモモンガは、果物中心の食事だと栄養の偏りによる骨の病気も起こしやすいとされています。歯だけでなく、全身の健康のためにも大切なポイントです。

②硬い外殻の昆虫を取り入れる

コオロギやミールワームのような、外側が硬い昆虫を食事に取り入れると、歯石を減らすのに役立つとされています。

急に食事を大きく変えるとおなかをこわすこともあるため、少しずつ取り入れてみてください。

③年1回は動物病院で健康チェック

フクロモモンガは、迎えたときの健康診断と、年1回の定期健診を受けることが勧められています。

口の中は飼い主さんがじっくり見るのが難しい場所です。健診のついでに、歯や歯ぐきの状態も診てもらうと安心です。

出典:MSD獣医マニュアル(飼い主向け)「フクロモモンガの日常の健康管理」、MSD獣医マニュアル(獣医師向け)「フクロモモンガの病気と症候群」

モモンガの歯に関するQ&A

Q.フクロモモンガの歯は切る必要がありますか?

フクロモモンガの歯は伸び続けないため、基本的に切る必要はないとされています。

歯が長く見える、かみ合わせがおかしいと感じた場合は、自分で切ろうとせず動物病院に相談してください。

Q.歯みがきはしたほうがいいですか?

今回確認した獣医学の資料では、家庭での歯みがきについての記載はなく、食事の工夫と動物病院での歯石除去が中心に紹介されています。

嫌がる子の口を無理に開けるとストレスやケガにつながるため、まずは食事の見直しと定期健診から始めるのがおすすめです。

Q.噛まれると痛いのはなぜ?

フクロモモンガの下の前歯は小さいものの、木の皮をかじり取れるつくりになっています。そのため、噛まれると思った以上に深い傷になることがあります。

やさしく扱って人に慣らすことで、噛まれにくくなるとされています。噛まれたときや、お世話のあとは手をよく洗いましょう。

Q.口が臭いのは歯のせいですか?

歯周病などの歯のトラブルが関係している場合もあれば、別の原因のこともあります。いつもと違う臭いに気づいたら、口の中の様子もチェックしてみてください。

出典:MSD獣医マニュアル(獣医師向け)「フクロモモンガの病気と症候群」、MSD獣医マニュアル(飼い主向け)「フクロモモンガの日常の健康管理」

モモンガの臭いが気になる方は、臭いの原因や病気のサインをまとめたこちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ

  • フクロモモンガは有袋類、アメリカモモンガはげっ歯類で、歯のつくりが違う
  • フクロモモンガの歯は伸び続けないため、切る・削るケアは基本的に不要
  • 甘くやわらかい食事に偏ると、歯石や歯周病の原因になりやすい
  • 硬い昆虫を取り入れる、年1回の健診を受けることが予防につながる
  • 片目の飛び出し、顔の腫れ、食欲低下があれば早めに動物病院への相談を検討

この記事は一般的な情報をまとめたものです。モモンガの体調に不安がある場合は、エキゾチックアニマルを診られる動物病院にご相談ください。

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