「呼吸がいつもより早い気がする」
「お腹が大きく動いて苦しそう」
その変化は、病気のサインかもしれません。
ハムスターの呼吸は本来静かです。
安静にしているのに呼吸が早い、お腹や体全体を大きく動かして呼吸している、呼吸に音が混じるといった変化は、肺や心臓などにトラブルが起きている可能性があります。
この記事では、ハムスターの呼吸が早い・荒いときに考えられる原因や病気、病院へ行く目安、飼い主さんができる対応について解説します。
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目次
まず確認!一時的な呼吸の乱れと病気のサインの見分け方

ハムスターの呼吸が早いと感じても、それが必ずしも病気が原因とは限りません。
まずは、呼吸や全身の様子を確認しましょう。
一時的に呼吸が早くなることがある状況
- 回し車などで運動した直後
- 大きな音などに驚いたとき
- 捕まえられたり、緊張を感じたとき
- 引越しやケージの変更など、ストレスを感じたとき
運動や興奮が原因であれば、安静にさせることで次第に呼吸が落ち着いていきます。
ただし、暑い場所にいたあとに呼吸が荒くなっている場合は、暑さによる負担や熱中症の可能性があります。
病気の可能性がある状況
- 安静にしているのに呼吸が早い・荒い
- 時間が経っても呼吸が落ち着かない
- 元気がない・食欲がない・動こうとしない
- 呼吸に異音が混じっている
- お腹や体全体を大きく動かして呼吸している
- 口を開けて呼吸している
これらに該当する場合は、何かしらのトラブルが発生している可能性があります。
ハムスターは体調の悪さを本能的に隠す傾向があります。
元気そうに見えても病気が進行していることがあるため、「いつもと違う」と感じた段階で早めに対応することが大切です。
呼吸音について
呼吸に異常があるときは「ゼーゼー」「ヒューヒュー」「プスプス」といった音が聞こえることがあります。
しかし、文字で表現された呼吸音と実際の音には、聞こえ方や感じ方に個人差があります。
呼吸音だけで病気の種類や重症度を判断することは難しく、病名を断定することはできません。
音の種類よりも、次のような全体的な変化を確認しましょう。
- 普段はしない音が聞こえる
- 安静にしていても呼吸が早い
- お腹や体全体が大きく動いている
- 元気や食欲が低下している
また、呼吸の様子をスマホで動画を撮影しておくと、通院時に獣医師へ症状を伝えやすくなります。
考えられる原因と病気
風邪のような症状が出る上気道炎
ハムスターにも、くしゃみや鼻水など、人間の風邪に似た症状が現れることがあります。
主に細菌が鼻や喉に感染し、急激な温度変化やストレスなどが発症のきっかけになることがあります。
放置すると、感染が肺まで広がり、肺炎へ進行する危険性があります。
- くしゃみ・鼻水
- 目やにが増える
- 呼吸が早い・呼吸音が変化する
- 元気がない・食欲が落ちる
- 毛並みがボサボサになる
治療は原因や症状に応じて行われます。
細菌感染が疑われる場合は抗菌薬が処方されることがあり、保温や水分・栄養管理など、体力を支える治療を併用します。
肺炎
肺炎は、細菌やウイルスなどの感染によって肺に炎症が起きる病気です。
上気道炎が悪化して肺まで広がることもあれば、最初から肺に強い症状が現れることもあります。
呼吸が苦しくなる症状が強く出やすく、状態によっては酸素吸入などの緊急的な治療が必要です。
- お腹や体全体が大きく動く苦しそうな呼吸
- 呼吸に異音が混じる
- 口を開けて呼吸する
- ぐったりしている・動こうとしない
- 食欲が大きく低下する
- 唇や舌、口の中が白っぽい・紫がかって見える
治療では、細菌感染が疑われる場合に抗菌薬を使用します。
重症の場合は酸素吸入や保温、栄養管理など、全身状態を支える治療が必要になることがあります。
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※商品ページは犬猫用のご説明となっている点にご注意ください。投与法・投与量については、獣医師と相談の上慎重にご利用ください。
心臓病
中高齢のハムスターの場合、心臓の働きが低下する病気が見られることがあります。
心臓の機能が低下すると、全身へ十分に血液を送れなくなったり、肺に水がたまる肺水腫を起こしたりして、呼吸が苦しくなります。
ハムスターでは、心筋症や心臓内に血栓ができる病気などが知られています。
- 安静時でも呼吸が早い・苦しそう
- お腹が膨らんでいる
- 元気がない・動きたがらない
- 食欲が落ちる・体重が減る
- 手足が冷たい・体温が低い
- 回し車を使わなくなる
心臓病であれば、完治が難しいケースもあります。
そのため、呼吸を楽にし、穏やかに生活できる状態を維持することが治療の目標になります。
肺水腫や腹水がある場合は利尿剤が用いられ、心臓の働きを助ける薬などを組み合わせることがあります。
呼吸が苦しい間は回し車や段差を減らすなど、移動の負担を減らした環境に整えることも大切です。
参考
ハムスターの心臓病に関するレビューと後ろ向き研究(ScienceDirect, 2007)(外部リンク)
熱中症
体温が上昇すると、呼吸が急に荒くなることがあります。
ハムスターは暑さに弱く、体温を下げることが得意ではありません。
短時間で状態が悪化することがあるため、熱中症は緊急性の高い原因のひとつです。
- 呼吸が急に荒くなった
- ぐったりして動かない
- よだれが出ている
- 体が熱く感じる
- 口を開けて呼吸している
- ふらつく・けいれんする
熱中症が疑われる場合は、すぐに涼しい場所へ移し、エアコンなどで室温を下げます。
保冷剤をタオルで包み、ケージの一部を外側から冷やしてください。
新鮮な水は飲める位置に置きますが、無理に水を飲ませてはいけません。
応急処置を行いながら、速やかに動物病院へ連絡してください。
床材のホコリ・煙などによる気道への刺激
床材の粉じんや尿から生じるアンモニア、洗剤、スプレー、芳香剤、タバコの煙などによって、鼻や気道が刺激されることがあります。
また、体質によっては、特定の床材などに対するアレルギー反応が関係する可能性もあります。
- くしゃみ・鼻水が増えた
- 目が赤い・目やにが増えた
- 呼吸が早い・荒い
- 床材や環境を変えたあとに症状が出た
心当たりがある場合は、刺激となっているものを取り除き、換気を行います。
感染症との見分けは難しいため、呼吸が鎮まらない場合やその他の症状が併発している場合は動物病院を受診してください。
すぐ病院へ!様子見NGのサイン

また、強い痛みや貧血、脱水、外傷などによっても、呼吸が早くなることがあります。
見た目だけで原因を判断することは難しいため、以下の症状が見られた場合は、様子を見ずにすぐ動物病院へ連絡してください。
- 安静にしていても呼吸が早い・荒い
- 時間が経っても呼吸が落ち着かない
- お腹や体全体を大きく動かして呼吸している
- 口を開けて呼吸している
- 唇や舌、口の中が白っぽい・紫がかっている
- ぐったりして動かない・起き上がれない
- 食欲が大きく低下している
- 体が熱い、または冷たく感じる
- 呼吸に明らかな異音が混じっている
- ふらつき・けいれん・意識の低下がある
これらに該当する場合は、様子を見たり無理に動かしたりせず、すぐに動物病院へ連絡しましょう。
病院ではどんな治療をするの?
診断について
動物病院では、呼吸の様子や呼吸音を確認し、聴診・触診・体重測定などを行います。
必要に応じて、レントゲン検査や超音波検査によって、肺や心臓、腹部の状態を確認することがあります。
ただし、ハムスターは体が小さく、保定や検査そのものが大きな負担になる場合があります。
呼吸状態が悪いときは、検査よりも先に酸素吸入などを行い、状態を安定させることもあります。
自宅で呼吸の様子や音を動画に撮影しておくと、診察時に症状を伝えやすくなります。
主な治療法
| 治療法 | 内容 |
|---|---|
| 酸素吸入 | 呼吸困難が強い場合に、呼吸の負担を減らすために行う |
| 抗菌薬 | 細菌感染が疑われる上気道炎や肺炎などに使用する |
| 利尿剤 | 心臓病に伴う肺水腫や腹水を軽減するために使用する |
| 心臓の薬 | 心臓の状態に応じて、働きを助ける薬などを使用することがある |
| 輸液・栄養管理 | 脱水や食欲低下に対して、心臓や呼吸の状態を見ながら慎重に行う |
| 保温・安静 | 体温と体力を維持し、呼吸への負担を減らす |
参考
ハムスターのうっ血性心不全に関する解説(PetMD)(外部リンク)
呼吸異常の原因は、感染症だけではありません。
心臓病や熱中症などが原因の場合、抗菌薬では改善しないため、外見だけで使用する薬を判断することはできません。
抗菌薬は、ハムスターの種類・体重・症状によって、使用する薬や投与量が異なります。
自己判断で使用せず、必ず獣医師の診断と指示に従ってください。
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飼い主さんができること

静かな環境で安静にする
呼吸に異常があるハムスターは、呼吸をするだけでも体力を消耗しています。
次のように、できるだけ刺激を減らしましょう。
- 回し車や高い段差を一時的に取り除く
- 食事や水を寝床の近くに置く
- 不要なハンドリングを避ける
- 大きな音や振動を避ける
- 暗く静かな環境を整える
ケージを移動するときは、揺らしたり、大きく傾けたりしないように注意してください。
室温を確認する
寒さによって体温が低下している場合は、エアコンの風やすきま風が直接当たらない場所へ移します。
保温が必要なときは、ケージの一部をタオルで覆う、ケージの外側の一部を温めるなど、ハムスター自身が暖かい場所から移動できるようにしてください。
ケージ全体を毛布などで密閉すると、換気が悪くなったり、熱がこもったりする可能性があります。
一方で、体が熱い、室温が高かった、よだれが出ているなど、熱中症が疑われる場合は保温してはいけません。
熱中症が疑われる場合の応急処置
熱中症が疑われる場合は、次のように対応します。
- ケージを直射日光の当たらない涼しい場所へ移す
- エアコンなどで室温を下げる
- タオルで包んだ保冷剤をケージの外側の一部に当てる
- 新鮮な水を飲みやすい場所に置く
- 冷却しながら動物病院へ連絡する
保冷剤をハムスターの体へ直接当てたり、冷水をかけたりしてはいけません。
また、弱っているハムスターへ無理に水を飲ませると、気管へ入る危険があります。
自分で飲めない状態の場合は無理に飲ませず、動物病院の指示を受けてください。
動画で症状を記録する
呼吸の様子をスマホで撮影しておくと診察時に役立ちます。
撮影するときは、負担をかけないために無理に動かしたりせず、普段過ごしている状態を撮影してください。
呼吸音だけでなく、次のような情報も記録しておくとよいでしょう。
- 症状に気づいた時間
- 運動や興奮の直後だったか
- 室温やケージ周辺の環境
- 食事や水をとれているか
- 排せつができているか
- 最近の体重変化
発症を防ぐ日常ケア
| ケア項目 | 内容 |
|---|---|
| 温度・湿度管理 | 室温20〜25℃程度、湿度40〜60%を目安とし、種類や状態に合わせて調整する。直射日光やエアコンの直風、急激な温度変化を避ける。 |
| ケージの清潔を保つ | 尿から生じるアンモニアは気道を刺激するため、汚れた床材やトイレを定期的に交換する |
| 床材を見直す | ホコリが少なく、香りの強くないペーパー系の床材などを選ぶ |
| 刺激物を避ける | タバコの煙・スプレー・芳香剤・香水・強い洗剤はケージ周辺で使用しない |
| 換気を行う | ケージを密閉せず、室温を大きく変化させない範囲で空気を入れ替える |
| ストレスを減らす | 過度なハンドリングや騒音、頻繁なケージの移動、急激な環境変化を避ける |
| 定期的に体重を測る | 週1回程度を目安に体重を測り、急激な増減がないか確認する |
| 高齢期は変化を見逃さない | 高齢になると心臓病を含む病気のリスクが高まるため、呼吸・食欲・活動量・体重の変化をこまめに確認する |
まとめ
ハムスターの呼吸が早いと感じたら、まずは静かな場所に移し呼吸や全身の様子を観察します。
安静にしても鎮まらない、お腹や体全体を使って呼吸している、口を開けて呼吸している、などの症状が見られる場合は、様子を見ず動物病院へ連絡してください。
呼吸異常の原因には、上気道炎や肺炎、心臓病などがあります。
これらを外見だけで原因を判断することは難しく、体調が急変することもあるため、早めの診察が重要です。
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幼少期にやんちゃなビーグル・うさぎ・ハムスターと過ごしました。現在は動物と暮らしてはいませんが、オウムと猫の動画を見て栄養補給を欠かしません。








