2匹目を迎えると「ケージは一緒でいいの?」「どこに置けばいい?」と迷いますよね。
部屋の広さには限りがあるので、なるべく場所を取らずにすませたい気持ちもあると思います。
- 多頭飼いのケージは1頭に1つが基本。休む場所と食べる場所を分けるとトラブルを防ぎやすい
- 大きさは、1頭ずつが立つ・回る・横になれる広さを目安に
- 置き方は「お互いが見える距離」「出入口は向かい合わせにしない」「日差しやエアコンの風を避ける」
- 留守番中は、仲がよくてもケージやゲートで分けておくと安心

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ケージは1頭に1つが基本
犬の多頭飼いでは、ケージを1頭に1つずつ用意するのが基本です。
理由は、犬同士のもめごとの多くが「場所」や「物」の取り合いから起きるためです。
オハイオ州立大学獣医学部は、新しい犬を迎えるとき、水飲みや横になれる場所を複数用意するようすすめています。
また、先住犬が寝床や家具に新入りを近づけないようにすることもある、としています。
自分だけの場所があれば、相手に気をつかわずに休めます。ケージはその「自分だけの場所」の役割を持ちます。
出典:オハイオ州立大学獣医学部「新しい犬を今いる犬に会わせる方法」
1頭ずつに分けるメリット
- 寝る場所の取り合いが起きにくい
- ごはんをそれぞれのケージで食べられる
- 留守番中に2匹だけでもめる心配が減る
- 体調が悪い子だけ、ゆっくり休ませられる
ごはんについても、同大学は最初のうち新しい犬を別の部屋で食べさせるよう案内しています。ケージがそれぞれにあれば、場所を分けやすくなります。
一緒のケージに入れてもいい?
「2匹がくっついて寝ているから、同じケージでいいのでは」と考える方も多いと思います。
一緒にするかどうかは、次の表を目安に考えてみてください。
| 2匹の様子 | ケージの考え方 |
|---|---|
| 迎えて間もない・まだ慣れていない | 1頭ずつ分ける |
| 唸る・物を守るそぶりがある | 1頭ずつ分ける |
| 体格差が大きい | 1頭ずつ分ける |
| 十分に仲がよく、自分から寄り添って寝る | 広いサークルで一緒も可。それぞれの寝床は残す |
一緒にする場合も、ベッドは2つ置いて、どちらかが離れたいときに離れられるようにしておきましょう。
そのうえで、留守番中は一緒にしないほうが安心です。理由は次の章で説明します。
留守番中は2匹を分ける
オハイオ州立大学獣医学部は、2匹がお互いに慣れたと確信できるまで、留守中に一緒にしないよう案内しています。
その間はケージに入れるか、ゲートで分けるのがよいとしています。
飼い主さんがいないと、もめごとが起きても止める人がいません。最初は短い時間の留守番から試し、様子を見ていきましょう。
ケージの中でうんちをしてしまう、留守番中に吠えるといった悩みは、別の記事でくわしく解説しています。
ケージの大きさの目安
ケージは、中で犬が座る・立つ・向きを変える・横向きに寝そべる、がらくにできる大きさを選びます。
オハイオ州立大学獣医学部は、片すみで排せつし、別のすみで休めるほど広すぎないことも目安にあげています。
子犬のうちに大きめのケージを買う場合は、仕切りで中を狭くして使う方法も紹介されています。
数字の目安は?
家庭向けの決まりはありませんが、ペットショップやブリーダーなどの業者には、環境省の基準でケージの大きさが決められています。
犬の場合、タテは体長の2倍以上、ヨコは体長の1.5倍以上、高さは体高の2倍以上です。
体長が30cmの子なら、タテ60cm・ヨコ45cm以上が目安になります。
複数の犬を同じケージに入れるときは、1頭ずつの広さを足した面積と、いちばん背の高い子に合わせた高さが必要です。
あくまで業者向けの基準ですが、ケージを選ぶときの参考になります。
出典:福島県「「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正について(令和3年6月1日施行)」/環境省「動物取扱業における犬猫の飼養管理基準の解釈と運用指針~守るべき基準のポイント~」
体長は胸の前から、おしりの先までの長さです。しっぽは含みません。
2匹の体格が違うときは、それぞれの体に合ったケージを選んであげましょう。
犬の多頭飼いでのケージの置き方
ケージを2つ置くときは、次のポイントを意識すると、2匹とも落ち着いて過ごしやすくなります。
お互いが見える距離に置く
ケージ同士は、相手の姿が見えて、においも分かる距離に置くのがおすすめです。
ただし、迎えて間もないうちは、くっつけずに少し離しておきましょう。2匹の様子を見ながら、少しずつ近づけていきます。
新しく迎えた子の慣らし方は、別の記事でくわしく紹介しています。
出入口を向かい合わせにしない
扉と扉が向かい合っていると、出入りのたびに相手と鉢合わせになります。
同大学は、入り口で2匹がもみ合わないよう注意することをすすめています。ケージの扉は、向きをずらしたり、並べて同じ方向に向けたりしておきましょう。
日差しやエアコンの風が当たらない場所に
東京都大田区は、熱中症対策として、ケージを直射日光やエアコンの風が直接当たらない場所に置くよう呼びかけています。
2つ並べると、窓ぎわやエアコンの真下に片方がかかりやすくなります。両方の位置をそれぞれ確認しておきましょう。
家族が過ごす場所の近くに
オハイオ州立大学獣医学部は、ケージを家族が長く過ごす場所に置くようすすめています。
人の気配がある場所なら、ケージが安心できる場所になりやすくなります。玄関の近くや人の出入りが多い通り道は、落ち着きにくいので避けましょう。
ケージの外の床はすべりにくく
ケージから出たあと、2匹で追いかけっこをすることも増えます。
新潟県は、フローリングですべって関節を痛める事故があるとして、カーペットなどを敷くようすすめています。
出典:新潟県「犬や猫の室内飼いの際に注意しなければならないこと」
部屋のレイアウト例
リビングにケージを2つ置くときの配置を、2匹の関係ごとにまとめました。

| 配置 | 向いている時期 | ポイント |
|---|---|---|
| 離して置く | 迎えて間もない | 相手が見える程度に離す。間にゲートを置いても |
| 横に並べる | 慣れてきた | 扉を同じ向きにそろえる |
| サークルを連結 | 仲が安定した | 中で仕切れるタイプが便利。寝床は2つ |
スペースが限られる場合は、ケージを壁ぞいに並べて、真ん中に遊ぶ場所を空けると部屋を広く使えます。
2段ケージは使える?
場所を取らない2段ケージを考える方もいると思います。
2段にすると、上の段の子は出入りのたびに抱っこが必要です。飛び降りてけがをしないよう、扉を開けたまま目を離さないようにしましょう。
シニア犬や、抱っこが苦手な子は下の段にするなど、2匹の年齢や性格に合わせて決めてください。
多頭飼い用ケージの選び方
多頭飼いで使いやすいケージやサークルの条件をまとめました。
- 1頭ずつの体に合ったサイズである
- 連結や仕切りができ、2匹の関係に合わせて形を変えられる
- 扉の位置を選べる(向かい合わせを避けやすい)
- トレーが引き出せるなど、2台分の掃除がしやすい
- 飛び越えが心配な子には、屋根付きを選ぶ
床が金網のケージは、肉球を傷めないようマットを敷くと安心です。
環境省の業者向けの基準でも、肉球が傷まないよう管理している場合を除き、金網の床は使わないこととされています。
出典:福島県「「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正について(令和3年6月1日施行)」
ケージを使うときの注意点
罰として入れない
オハイオ州立大学獣医学部は、ケージを罰に使わないよう強調しています。
ケンカのあとに叱って閉じこめると、ケージそのものが嫌な場所になってしまいます。ケージを罰に使うのはやめましょう。
先住犬の寝床はそのままに
同大学は、先住犬の寝る場所を変えないようすすめています。
新しい子のために先住犬のケージを譲ったり、場所を移したりすると、先住犬の負担になることがあります。新しい子には新しいケージを用意しましょう。
お手入れは相手のいないところで
同大学は、特に最初のうち、ブラッシングやシャンプーなど体を押さえるお世話を、もう1匹の前でしないよう案内しています。
押さえられている子に、もう1匹が向かっていくことがあるためです。お世話の間は、もう1匹をケージで休ませておくとスムーズです。
よくある質問
多頭飼いでもケージは必要?
必ず必要というわけではありませんが、1頭ずつ休める場所や、留守番中に分けられる場所はあったほうが安心です。
ケージを置かない場合も、ゲートで仕切った別の部屋や、サークルなどで代わりの場所をつくっておきましょう。
ケージはいつまで分ける?
何か月で一緒にしてよい、という決まった目安はありません。
2匹が落ち着いて同じ部屋で過ごせて、唸ったり物を守ったりするそぶりがなくなってから、少しずつ試していきましょう。
ケージとサークルはどっちがいい?
屋根のあるケージは飛び越えを防げて、屋根のないサークルは広さを調整しやすいのが特徴です。
2匹の体の大きさや、ジャンプ力に合わせて選んでください。連結できるサークルは、2匹の関係が変わっても形を変えて使い続けられます。
ケージの中や柵越しにケンカしてしまう
柵越しに吠え合う・唸り合う場合は、ケージの距離を広げるか、間に目隠しを置いて様子を見ましょう。
犬同士の本気のケンカの見分け方や止め方は、別の記事でくわしく解説しています。
あわせて読みたい
犬の多頭飼いの全体像や、迎える前の準備は、こちらの記事でまとめています。
まとめ
- 多頭飼いのケージは1頭に1つが基本。寝る場所とごはんの場所を分けられる
- 一緒のケージにするのは、十分に仲がよくなってから。寝床は2つ残す
- 2匹が慣れたと確信できるまで、留守番中はケージやゲートで分ける
- 大きさは1頭ずつが立つ・回る・横になれる広さ。業者向けの基準も参考になる
- 置き方は「お互いが見える距離」「出入口をずらす」「日差しやエアコンの風を避ける」
- ケージを罰に使わず、先住犬の寝床は変えない
犬猫のお薬の個人輸入は「ぽちたま薬局」へ

幼少期にやんちゃなビーグル・うさぎ・ハムスターと過ごしました。現在は動物と暮らしてはいませんが、オウムと猫の動画を見て栄養補給を欠かしません。









