緑内障（犬）

緑内障とは、目の中の圧力が高まり、視神経がダメージを受けてしまう病気です。

犬の緑内障は発症すると治ることはなく、生涯に渡って治療が必要になります。

症状が進行すると視力の低下や失明をする恐れがあり、早期に治療を開始することが何よりも大切です。

この記事では、犬の緑内障の症状や治療、そして予防に関する情報をお届けします。

緑内障を発症した犬。白目が充血し眼球が大きくなってしまっている。

緑内障を発症した犬には、これらの症状が現れます。

症状を放置していると視力の低下、失明するケースはありますが、緑内障が犬の寿命に関わってくることはないようです。

これらの症状を見逃さず、早期に治療を開始することが、緑内障の治療において最も大切です。

目の中には、目に栄養を届ける水が流れています。

緑内障は、その水の出入りが上手くできず、水が溜まりすぎてしまうことが原因で起こります。

例えるなら、空気がパンパンに詰まったボールのような状態です。

この状態が続くことで視神経が圧迫され、上述したような症状が現れ、やがて失明に至ります。

そして、この状態が発生する要因は主に3種類です。

柴犬や、現在目の病気を発症している犬の飼い主さんは、特に注意が必要です。

犬の緑内障には、症状の進行具合に応じて様々な方法が検討されます。

発見が早く視力の維持が可能な状態であれば、手術しないで治療を進めることもできます。

早期発見や、まだ視力の回復が見込める段階であれば、目薬による治療が選択されます。

視力の回復、そして目の圧力を下げることを目的として、目の中の水の量を調節する目薬が使用されます。

ぽちたま薬局では、緑内障の第一選択薬「ドルゾックス点眼薬」がオススメです。

有効成分「ドルゾラミド」が、目の水が溜まるのを抑えます。

また、痛みが強い場合は痛み止めを併用することもあります。

まだ視力が残っていて、且つ目薬による治療が困難な場合は、手術が選択される場合もあります。

緑内障が悪化し視力の回復が見込めない、もしくは既に失明後であれば、眼球の摘出か義眼の挿入が検討されます。

手術料金は15万円前後する場合が多いようです（詳しくは動物病院へお問い合わせください）

失明後であっても緑内障に掛かった目の痛みは続きますし、放置していては眼球破裂を起こし更なる苦痛を負わせる危険もあります。

愛犬の痛みを和らげて穏やかな生活を遅らせる為にも、手術は有効な選択肢です。

残念ながら、犬の緑内障には明確な予防方法はありません。

しかし、早期に異変に気付き治療を開始することで、緑内障の進行を抑えることは可能です。

紹介してきた症状や原因を知り、異変に早く気付くことが、愛犬の苦痛を和らげることに繋がります。

愛犬とのスキンシップの中で、目に限らず身体に異変がないかをチェックするクセを付けましょう。