セファクリア（セファレキシン）

セファレキシン250mg

セファクリアは、有効成分にセファレキシンが含まれる抗生物質です。

広い範囲の細菌感染症に有効なことから、犬や猫の皮膚感染症（膿皮症）や膀胱炎などの治療に使用されます。
本来はヒト用として販売されているお薬ですが、犬や猫にも使用できます。

犬・猫の膿皮症について

犬や猫の皮膚感染症（膿皮症）は、常在菌であるブドウ球菌などが皮膚に増殖して起こる病気です。
主な治療には、第一選択薬である抗生物質のセファレキシンが用いられます。

犬に比べると猫に膿皮症が見られるのはまれですが、皮膚のバリア機能の低下などで発症するケースもあります。

症膿皮の症状は全身の皮膚に現れますが、特に発症しやすいとされる顔周りや脇、股や指の間などは注意が必要です。

かゆみが起こる膿皮症は、症状が悪化すると気性が荒くなったり眠れなくなる場合もあります。
犬や猫の膿皮症では、以下の症状が見られます。

・赤み
・かさつき
・黒ずみ
・フケ
・脱毛
・かゆみ
・ニオイ

犬・猫の膀胱炎について

犬や猫の膀胱炎で最も多い原因は、消化器官に常在するブドウ球菌です。
細菌感染が原因の膀胱炎の治療には、セファレキシンなどの抗生物質が使用されます。

メスの犬はオスよりも尿道が太く、尿道口が肛門に近いため、消化器官に常在するブドウ球菌などが入り込みやすいと言われています。

細菌性膀胱炎は、細菌が腎臓にまで広がると命に関わる恐れがあるので、早期に発見して適切に治療することが大切です。
犬や猫の膀胱炎では、以下の症状が見られます。

・血尿
・頻尿
・尿を出したがるのに出ない
・排尿時に鳴くなど痛がる
・トイレ以外で排尿してしまう

セファクリア（セファレキシン）の効果

・膿皮症
・細菌性膀胱炎

セファクリアは、細菌の繁殖を抑えることで犬や猫の感染症を改善します。
広い範囲の細菌感染症に効果的な抗生物質です。

膿皮症や細菌性膀胱炎以外にも骨や関節、呼吸器や生殖器などに感染する、広い範囲の細菌に対する有効性が認められています。

グラム陽性菌に加えて、一部のグラム陰性菌にも効果があるため、ブドウ球菌や連鎖球菌、大腸菌などにも有効です。

有効成分セファレキシンの作用

有効成分セファレキシンは、細菌の増殖を抑える作用を持つ抗生物質です。
細菌が生きていくために重要な細胞壁の合成を阻害する、殺菌的な抗菌作用があります。

細菌の細胞壁が弱まると細胞が破裂して増殖できなくなるので、セファレキシンは細菌性の感染症に効果的です。

広い範囲の細菌に有効なため、多くの感染症の治療に用いられています。

1回体重1kgあたりセファレキシン15mgを1日に2回、7日間経口投与します。
2回の投与間隔は、最低10時間です。

セファクリアの投与量や投与方法は、犬や猫の体重や症状によって異なります。
投与する際は必ず獣医師さんに相談し、決められた投与量を与えてください。

セファクリアに報告されている副作用は、以下の通りです。

・下痢
・嘔吐
・便秘
・元気消失
・食欲低下
・湿疹
・発熱
・呼吸速拍

セファクリアを投与後は、上記の症状に注意してください。
投与後に気になる症状が見られる場合は、速やかに獣医師の診察を受けてください。

セファクリアは、以下の注意事項を確認したうえで使用してください。

・過去にセフェム系抗生物質やペニシリン系抗生物質を使用して、異常が見られた犬猫には投与できません。
・腎機能に重度の障害がある場合は、慎重に使用してください。
・尿糖検査で偽陽性が出る可能性があります。
・高温多湿を避けて、涼しい場所で箱に入れたまま保管してください。
・子どもの手が届かない所に保管してください。
・誤った方法で使用すると耐性菌が増えるなど、症状を悪化させる恐れがあります。

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