フロリネフ錠

フルドロコルチゾン酢酸0.1mg

フロリネフは、犬・猫のアジソン病（副腎皮質機能低下症）を改善する合成鉱質コルチコイド剤（ステロイドホルモン）です。

人間用の医薬品として用いられている治療薬ですが、犬・猫のアジソン病の治療にも使用されており、動物病院でも処方されています。

犬・猫どちらにも使用することができます。

犬・猫のアジソン病について

アジソン病は人間では指定難病とされている病気ですが、犬、猫でも発症する病気です。

猫の発症はまれですが、犬ではどの犬種でも発症する可能性があります。

アジソン病は副腎皮質機能低下症とも呼ばれる病気で、体の中にある臓器、副腎の機能が低下することにより、副腎から分泌される副腎皮質ホルモンの分泌が不足することで発症します。

副腎から分泌される副腎皮質ホルモン（グルココルチコイド・ミネラルコルチコイド）には、糖や脂質の代謝、体の免疫反応やストレスに対する作用、ナトリウムとカリウムの調節などさまざまな働きがあります。

この副腎皮質ホルモンが不足することで、さまざまな障害を引き起こします。

アジソン病の原因と症状

アジソン病の原因は複数ありますが、主な原因とされるのは以下2つです。

副腎の萎縮など副腎自体に問題がある、または副腎皮質ホルモンの分泌を促す脳の下垂体に問題があることが原因として考えられています。

アジソン病を発症すると、主な症状として、多飲多尿（飲水量と尿量が増す状態）、食欲不振、嘔吐・下痢、体重減少などが現れます。

進行すると、ショック症状（虚脱や痙攣、意識消失など）を起こして危険な状態に陥り、緊急処置が必要となる場合もあります。

有効成分フルドロコルチゾン酢酸の作用

フロリネフはアジソン病の治療に使用される合成鉱質コルチコイド製剤です。

有効成分のフルドロコルチゾン酢酸はステロイドホルモンの一種で、フルドロコルチゾン酢酸には副腎皮質ホルモンと同じ作用があります。

アジソン病によって不足した副腎皮質ホルモン（グルココルチコイド・ミネラルコルチコイド）を補うことで、アジソン病による症状を改善します。

アジソン病と治療薬について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

※獣医師に指示された用法・用量を必ず守ってご使用ください。
犬・猫それぞれの体重や症状により用法・用量が異なります。

■犬に使用する場合
犬の体重2.5～5kgに対して1錠を経口投与してください。
初回は1日1回ですが、可能であれば1錠を分割し1日2回に分けて投与してください。

■猫に使用する場合
体重に応じて0.1mg（1錠）を経口投与してください。

フロリネフの副作用として以下の症状が現れた場合は、すぐに獣医師へご相談ください。

・消化性潰瘍、膵炎
・感染症の誘発、感染症の増悪
・糖尿病、続発性副腎皮質機能不全
・むくみ、嘔吐、下痢、脱力感、抑うつ、高血圧、高ナトリウム血症、低カリウム血症など

※フロリネフの長期投与や、ヒドロコルチゾンなどの糖質コルチコイドと併用する場合に副作用が現れやすくなります。

・必ず獣医師の指示に従ってご使用ください。
・商品到着後は、速やかに冷蔵庫で保管してください。
・本剤の成分フルドロコルチゾン酢酸にアレルギーがある場合は、使用を控えてください。
・乳頭、コーンスターチにアレルギーがある場合は、使用を控えてください。
・本剤にはシクロスポリン（免疫抑制剤）など、併用注意のお薬があるため、他のお薬を使用されている場合は獣医師にご相談ください。
・妊娠中、授乳中の犬に対する安全性は確認されていないため、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。
・自己判断で使用を中止することは止めてください。

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